その15分後
ヤツはやっと浮いてきた。
「でぇ〜かぁ〜」
しんが叫ぶ。
「ランディングの時が一番逃げるきねえ!」
「頑張ってやりよう!」
しんはヤツを
完璧なランディングコースに
乗せるために
最後の気力と体力を
搾り出しつつも
焦る気持ちを抑え
慎重に誘導した。
(やるねぇ、しんちゃん)
「いくでぇ!」
「うん↑うん↑うん↑」
「よっっっしゃあああ!」
「しん!ライン緩めて!」
「ビーグワン!!」