なんとか
インターセクションまでたどり着くと
ようやく霧も晴れて流木も少なくなってきた。
ふと 久しぶりに
目線を上に向けると大川村スロープに車のヘッドライトがいくつか見えた。
「灯台の明かりだ。」
心にしみてそう思った。
焦る気持ちを右手のアクセルで抑え最後まで慎重に港入りした。
帰りも2時間近くかかったがスタッフの人達が同船していたので前を照らしてくれたり、
船外機に引っ掛かったゴミや流木を外して頂けたので
「単独の行き」よりもはるかに心強かった。
すぐ近くを通るまで分からなかったが
吉野川大橋上で始めに送らせてもらったスタッフの方々が
車のライトを照らして出迎えてくれていた。
お互いが確認できると 喜びの歓声を上げ合った。
早明浦荘の灯りが見えたときは本当に嬉しく、
全員無事帰還できたことに心から感謝した。
私が
微力ながら協力できたのは一日だけだったが
スタッフの方々は何日間も滞在しての活動をされていた。
仕事とはいえ体力的にも精神的も鍛えぬかれた者にしか出来ない仕事だ。
今回は
たまたま救援される方ではなかったが
当事者となると本当に頭が上がらないと思った。
普段は何気なく
当然の様に使っている電気・水道・道路・・・etc
その陰には多くの人々の多くの努力が隠されている事を
身を持って感じる事ができた一日だった。
お疲れさまでした。
最後までお付き合いできなくて申し訳ありませんでした。
終り。