先日の土曜日に高校の時の同級生とボートの講習&釣りに早明浦ダムに一緒に行った。

彼も僕と同い年の息子が2人、プラスその下にひとりと3人の良きパパである。

その日は上のお兄ちゃん(小3)と一緒にいくということなので僕も しんたろう と一緒に行く事にした。

じつはしんと彼の息子のけいちゃんとは 本年度のやまびこカーニバルJr大会で同船しているので面識が有る。

その時は 雷の為 中止となり消化不良試合となったのだが、初めのての客人にしんはライバル意識ありありだった(笑)。

今回もマリーナで待ち合わせ時点から

 「ぼく まけないぞー!」

と何回も言って張り切っているしんであった(笑)。

現地に着き、ひととおり軽く アドバイスをしたら 感の良い同級生はすぐに把握してくれ、

「バスボートっておもしろいね!」

と楽しく乗ってもらえるようになったので一緒にバックウォーターまで上がったあと各自で時間まで釣りをすることにした。

僕としんは近くにいた 大石君に 得意の

「つれるワームちょうだいやぁ!」で

こんかいは 赤いエビのワームをもらった。初めてみたその真っ赤なワームにしんは異常に反応し、メインンロッドにリグっていたテキサスリグをそのワームに付け替えた(笑)。

途中、愛媛の走り屋のシュウ君に聞いたら、ダムの状態はあまりよくなく、釣果も芳しくないようだったのであてのない僕は対岸を下向いて流す事にした。

もらったワームを試すがごとく、時折あるブッシュを攻めていると 何とまた しんに ヒット!

しかしバスがブッシュに引っ掛かってあえなくバラシ。でもバスの姿を見た二人はがぜんやるきになった。

「やっぱり このあかいワームつれるねー!」

とはじめて使ったのにしんは自信満々である(笑)。その後しんがバイブレーションでギルを釣ったが、しばらくノーバイト。でもしんはいつものごとく 休む事なくキャストし続けている。

テスト用の2本のスピニングロッドも交互に投げながら あーでもないこーでもないと独り言を言いながらがんばっている。

時折 ビックリさそうとぼくが竿先で水面をかき混ぜると

「やめてやぁ ばすがにげるやんかぁ!」

と怒られるしまつ(笑)。そういえば今朝 車の中でしんが言っていた事を思い出した。

「ねえ、ねえ、おとうさぁん?」

「なにぃ?」

「しんちゃんねえ、うんどうかいより、ばすつりのほうがつかれるがって!だから かえりがけは ねるがよ!」

あらためて 納得した。そりゃ それぐらい真剣にやってたら大人でも疲れるでぇ(笑)!

だがそのがんばりも通じず その後 桃ヶ谷の対岸で僕がクランクでバラシのみ。

約束の時間も近づいたので 最後に 下川に行くことにした。岬から橋桁を2人で攻めたがやはりノーバイト。

ぼくは最後に

「しん?そこのブッシュ攻めてみいや!」

と言うと しんは 例のワームの付いたバイオネットに持ち変えテキサスをピッチングで上手に奥に入れた。

「おくのおくにいれんといかんがってねぇ!」

と得意そうに言っていたその時、何としんのバイオネットの先が左に引っ張られているではないか!

「しんちゃん、釣れちゅうで!!」

状況を把握できていない しんだが反射的にロッドをあおり戦闘態勢に入った。

「びっくわんや!びっくわんや!」

と叫びながら必死でファイトし始めた。ビッグワンとのファイトも慣れた?もので力負けしながらも、なかなか上手にあやしている。

僕は安心してVTRを回していた。この間の誕生日のビッグワンは僕がランディングしたので、今日は いつも通り全てしんにさせることにした。

「しん、ハンドランディングしてみいや!」

「えー できるかえ?」

「できるちや!口をがっちりつかんでみいや!」

ライン(バウオ12LB)をたぐり勇気を出してハンドランディングに成功したバスは本当にビッグワンだった。

「やったねぇー!しんちゃん、またビッグワンやねー!」

「うん↑うん↑うん↑このあいだよりでっかいでぇ!」 

と最高の笑顔で喜んでいる。落ち着くと

「ちょっとはかってみる?」

と助手席のドリンクホルダーの中のバネ量りを指差している。もう 先が思いやられるきぃ(笑)

「おともだちにみせてあげる?」

としんがライブウェルを指差すのでウェイン?することにした。スロープにつくとしんは同級生親子と大石達にそのビッグワンを自慢化にライブウェルから出し披露した。

「ほんまに びっぐわんやね!」とみんなに誉めてもらい しんはむちゃくちゃ喜んでいる。再び何枚も写真を撮り、リリースしてあげる事にした。

「しんちゃん、自分で逃がしちゃりやぁ!」

「えー できんもん・・・。」

「できるちや!」

しんは少し波打っているスロープで片方の靴を濡らしながらいつもより長い時間をかけてリリースした。いつもの 

「せんきゅー ばぁぁぁすぅ」 

今日は小声で本当に感謝しているようだった。

リリースした後もしばらくバスの姿を目で追っていて、子供ながらに今日の出来事に本当に感動しているようだ。

どこまでも調子に乗るしんは約束通り 帰りの車の中では首が折れそうな体勢でも爆睡だった(笑)。

 

今日もしんたろうは またひとつバスフィッシングの楽しさを経験できた。それもこの素晴らしいフィールドあっての事である。

今日は特にその事に感謝し、そのフィールドを子供達に残すのは僕達の義務なんだと改めて実感させられた一日だった。ありがとう。

おわり。